10年ほど前でしたか、那覇に滞在の折には行きつけのお店「なかむら家」で、店の大将から「これは面白いですよ}と貸してもらったのが、今回紹介する上里隆史著「島人もびっくり オモシロ琉球・沖縄史」でした。
200頁ほどの小冊子ですが、沖縄生まれの生粋の「うちなんちゅう(沖縄人)」の、なかむら家の大将も初めて知った事が続々出るという『オモシロ琉球・沖縄史』をじっくりと紹介しましょう。

著者・上里隆史の紹介
上里 隆史(うえざと たかし)氏は、日本の歴史家・琉球史研究家です。琉球・沖縄の歴史を分かりやすく、一般向けに広く発信する活動で知られています。
プロフィール・経歴
- 生年月日・出身: 1976年、長野県生まれ(育ちは沖縄県)。
- 専門分野: 琉球史(特に古琉球とアジアの交易史)。
- 学歴:
- 琉球大学法文学部(琉球史専攻)卒業
- 早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了
- 主な役職・活動:
- 法政大学沖縄文化研究所国内研究員(2006年〜現在)
- 浦添市立図書館長(2019年〜2020年度)
- 内閣府地域活性化伝道師
- 各種自治体の文化財調査審議会や計画策定委員などを歴任。
主な特徴・業績
- メディア・創作活動への協力: NHKの大河ドラマやドラマ(『テンペスト』など)の時代考証、歴史アニメ・VRコンテンツの監修などを数多く手掛けています。
- 執筆活動: 専門的な研究に基づきつつ、一般の読者に向けて琉球のダイナミックな歴史や文化を伝える著作を多数発表しています。
主な著作
- 『目からウロコの琉球・沖縄史』(ボーダーインク)
- 『海の王国・琉球』(ボーダーインク / 洋泉社)
- 『尚氏と首里城』(吉川弘文館)
- 『マンガ沖縄・琉球の歴史』(河出書房新社)
- 『琉球という国があった』(福音館書店)
オモシロ琉球・沖縄史
目次に沿って
この本の構成を知るには、目次が手っ取り早いです。
- 最新版すぐわかる琉球の歴史
- 琉球の知られざる肖像
- 首里城の時代
- 琉球・沖縄史トリビアの瑞泉
古琉球時代から近世にかけて、その時代ごとに隠れたエピソード、思いがけない事実などをちりばめて、最後まで飽きずに面白く読ませる構成です。
「雪舟が出会った琉球人」「ヤマト坊主は外交官」「沖縄に追放されたモンゴル帝国の末裔」「東郷平八郎と為朝伝説」などなど、初めて知るエピソードが満載!
主な特徴と評価
- 「日本本土とは違う歴史」をワクワク学べる入門書 学校の日本史の授業ではあまり詳しく扱われない、グスク時代、三山時代、そして独自の独立国家だった琉球王国の歩みが非常に分かりやすく解説されています。本土の歴史とは異なる独自の時代区分や文化圏としての成り立ちがスムーズに頭に入ると好評です。
- トリビアやエピソードが満載で敷居が低い 堅苦しい政治史の羅列ではなく、王家や王府の役人たちの暮らし、意外な風習、思わず「へぇ」と驚くようなトリビア的コラムが豊富に盛り込まれています。歴史に詳しくない人や、小説・ドラマ(『テンペスト』など)をきっかけに沖縄に興味を持った人でも、小説の副読本として楽しく読み進められます。
- 専門家ならではの確かな裏付け 著者の上里氏は琉球史の気鋭の研究者であり、ドラマの時代考証なども手掛けているため、単なる面白おかしいエピソード集にとどまらず、近年の研究成果に裏打ちされた「リアルな古琉球・琉球王国像」が描かれています。
読後の感想・気になった点
- 読みやすさ: 軽妙なタッチの文章で、テンポよくサクサク読めるという声が多数を占めています。
- 物足りなさを感じるポイント: あくまで一般向けの入門・コラム集であるため、歴史の影の部分(島津氏による侵略や琉球処分、人頭税などの負の側面)や、より深い専門的考察を期待すると、やや物足りなさを感じるかもしれません。
総評
全体として、「堅苦しい歴史の勉強ではなく、知られざる琉球のディープな魅力や面白さを楽しく知りたい人のための最良の水先案内人となる一冊」として、非常に高い評価を得ている定番の入門書です。
この動画では、著者が出演して琉球沖縄史の全体像や面白い歴史のポイントについて分かりやすく解説しています。
あなたもぜひ手に取って、一気に読破してください!


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